パナマハット 完全ガイド:種類、選び方、お手入れ、かぶり方、コーデ、ブランド徹底解説!

2024/05/09

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パナマハットは、被るだけでファッションを格上げしてくれる男性の夏の必須アイテムとして、世界中で愛されています。その起源や製造方法、そして様々な種類についての知識を深めることで、より一層その魅力を感じることができます。

パナマハットの歴史的背景や製造工程を知ることで、この帽子が持つ文化的な価値も感じられます。また、選び方のポイントやかっこいいかぶり方のステップを押さえることで、自分にぴったりの一つを見つける楽しみも増えるでしょう。

さらに、お手入れや保管方法を正しく行うことで、長く愛用することができます。そして、様々なスタイルに合わせて楽しめるコーディネート例も参考にしてみてください。パナマハットは、その洗練されたデザインと快適な被り心地で、あなたのファッションスタイルを格上げしてくれること間違いありません。

目次

パナマハットとは何か?

パナマハットの定義と由来

パナマハットの定義

パナマハットは、トキヤ草(パナマ草)の葉を細く裂いて編んで作られる帽子であり、パナマ帽、本パナマ帽、トキージャハットとも呼ばれます。その特徴は、非常に丈夫でありながら軽量であることです。この軽快な被り心地から、パナマハットは夏のファッションに欠かせないアイテムとして人気を集めています。

トキヤ草(パナマ草)の葉を細く裂いて編んで作られる帽子はすべてパナマハット

一方、「ストローハット」という名称は、麦わらを素材とした「麦わら帽子」を指すことが一般的です。ただし、麦わら以外の素材であっても、形状や質感が麦わら帽子のスタイルに近いものは、「ストローハット」と呼ばれることがあります。ストローハットに分類される素材は、麦わら、シゾール、ペーパー、ラフィア、ジュート、ヘンプ、アバカなどが挙げられます。

ストローハット

パナマハットの由来

パナマという地名が付くパナマハットですが、発祥の地はエクアドルです! 数世紀前、赤道付近に住むエクアドルの人々が被っていた、トキヤ草によって編まれた帽子がそのルーツとされています。

現在一般に定着している「パナマハット」という呼称は、アメリカのセオドア・ルーズベルト大統領がパナマ運河建設の現場訪問時にこの帽子を着用したことで、世界的に浸透しました。エクアドルでは「パナマハット」ではなく「トキージャハット」と呼ばれています。

ちなみに、ルーズベルト大統領は、32代フランクリン・ルーズベルトではなく、第26代のセオドア・ルーズベルト大統領の方です。

パナマハットの由来

パナマハットの人気と魅力

パナマハットは、その独特な編み地と上質な素材から生まれる、洗練された雰囲気が魅力の帽子です。その軽やかな風合いと涼しげな印象から、夏のファッションのおしゃれアイテムとして大変人気があります。パナマハットは、赤道直下の国エクアドル発祥の帽子であり、紫外線カット効果も高く、日差しを遮るためのアイテムとしても重宝されています。

また、パナマハットは職人の手によって丁寧に作られるため、一つ一つに熟練の技が宿っています。そのため、単なるファッションアイテム以上に、貴重なアイテムとして愛されています。機械生産では得られない価値と言えるでしょう。

さらに、パナマハットは身につけるだけでおしゃれな印象を演出できる点も魅力の一つです。カジュアルなコーディネートにも、スーツスタイルなどきっちりとしたスタイルにも合わせやすく、さまざまなスタイルにマッチする点も人気の秘密です。

歴史と製造方法

パナマハットの歴史的背景

パナマハットの起源を厳密に特定することは難しいですが、その発祥地はエクアドルであることは確かです。エクアドルのマナビ県やサンタ・エレーナ県の先住民たちが、トキヤ草というヤシの木から作った帽子を使っていたことが知られています。

モンテクリスティのピエ村は、パナマハットの発祥地として知られています。19世紀半ばには、モンテクリスティの先見者たちはクエンカにパナマハット制作を伝授し、その生産は今日まで引き継がれてきました。

エクアドルには、パナマハットを生産する主要な地域が2つあります。一つは、最高品質で知られる「モンテクリスティ」のパナマハットを生産するマナビ県とサンタ・エレーナ県の地域であり、もう一つは、一大産地「クエンカ」を有するアスアイ県とカニャール県の地域です。

これらの地域では、今でも伝統的な手法でパナマハットが作られていますが、近年では若者たちの間でその製造技術への関心が薄れてきています。そのため、パナマハットの未来には不安がありますが、地域の美術館や博物館で展示されていることで、その歴史や文化を知ることができます。

エクアドルのパナマハットは、今でも伝統的な手法で作られており、その製造技術は地域経済の一翼を担っています。しかし、若者たちの関心の低下や製造者の海外移住などの問題に直面しています。

エクアドルには、パナマハットの伝統を守り抜き、世界中で愛され続けるために、課題に果敢に取り組む姿勢が求められています。

無形文化遺産のパナマハット

012年12月5日に、エクアドルの「トキージャハットの伝統的な編み込み制作方法(Traditional weaving of the Ecuadorian toquilla straw hat)」が、ユネスコによって無形文化遺産に登録されました。2この登録により、世界中で高く評価されることとなり、エクアドルの帽子職人たちの熟練した技術と継承されてきた伝統が再認識されました。

ユネスコの無形文化遺産のホームページ(https://ich.unesco.org/)には、動画が掲載されており、そこで伝統的な制作方法や制作が人々の生活に根付いている様子が紹介されています。

パナマハットの製造工程の詳細解説

エクアドルでは、トキヤ草の栽培から、茹で、乾燥、編み込み、脱色染色、成型、装飾に至るまで、すべての工程が現地の熟練職人たちによって手作業で行われています。

トキヤ草の栽培、茹で、乾燥

トキヤ草の栽培、茹で、乾燥

トキヤ草(学名 Carludovica palmata)は、扇形の葉を持つヤシのような植物です。ヤシとは異なり、幹が発達せず、地上から葉が扇型のように伸びているような形をしています。エクアドルの標高800メートル以上の山岳地帯で栽培されています。その柔らかな葉の内側だけが原料として収穫され、繊細な編み込みに利用されることで知られています。

自然乾燥

トキヤ草の柔らかい内側だけを裂いて束にしたものは、大きな鍋で茹でられます。茹でられた後、草の束は吊るされて自然乾燥させられます。


パナマハットの編みこみ

パナマハットの編みこみ

トキヤ草の乾燥が完了すると、編み込みの工程に進みます。トキヤ草は均一な素材ではないため、機械では編むことができません。そのため、帽子の製作はすべて職人の手作業で行われます。特に高品質な帽子は、細かく均一に編み込むために、非常に熟練した技術が必要です。

編み手のほとんどは農家の家族であり、編み技術は幼い頃から親からの観察や模倣を通じて家庭内で伝承されています。

漂白と染色

漂白と染色

編み上げられた、まだ型入れされていない状態のものを帽体と呼びます。帽体は次に脱色と染色の加工が施されます。ホワイトのパナマハットを作る場合、硫黄を含んだ液に数日間浸けることで脱色されます。高級な繊維の極細い帽体は、脱色しすぎると繊維が傷んでしまうため、脱色工程を短くとどめてセミブリーチで仕上げることもあります。

先染め

染色は、編み込みの前の繊維の段階で行われることもあります。グラデーションのパナマハットや、2色以上の繊維を編み込んだ柄編みのパナマハットは、先染めの繊維を用います。

成形

成形

脱色や染色が終わると、帽子は天日干しを経て成形されます。

金型

金型は、さまざまな種類があります。これらの金型は各ブランドにとって貴重な財産です。この金型によって、センタークリースの形、フロントピンチの形、帽子のかぶりの深さなど、帽子のシルエットが決まります。

丁寧に形を整え

最後には、熟練した職人の手によって、丁寧に形を整えていきます。

装飾

装飾

最後に、帽子にはスベリ、ベルト、リボンなどの装飾品が一つ一つ丁寧に付けられます。これによって、帽子は完成します。

エクアドルに拠点を置くパナマハットブランドは、すべての工程を国内で手作業で行い、手間と時間をかけて丁寧に制作をしています。
世界中の有名ブランドのパナマハットも、ほとんどが帽体(編み上げられた、まだ型入れされていない状態のもの)をエクアドルから輸入し、制作されています。

パナマハットの種類

パナマハットの種類

パナマハットは、一般的には白地に黒のリボンが特徴的ですが、実際にはさまざまな種類が存在します。カラーだけでなく、編み方の種類も異なります。

ここでは、パナマハットの編み方の種類とその特徴についてご説明します。

パナマハットの編み方の違いとその特性

パナマハットの編み方は大きく3種類に分けられます。網代編み、石目編み、かぎ針編みが基本となりますが、他にもこの3種類をアレンジした編み方が存在します。透かし編みや飾り編み、柄編み、寄り合わせ編みなどが代表的です。

編み方によって、帽子の印象やかぶり心地が異なります。それぞれの編み方の特徴をご紹介します。

網代編み・Llano(リャノ)

パナマハットの編み方、網代編み・Llano(リャノ)

トキヤ草を1本ずつ上下するのではなく、2本ずつタテ材を超えたり、潜ったりして編み上げられた編み方があります。この編み方はLlano(リャノ)とも呼ばれ、目が詰まっていて美しい光沢があり、しなやかな使い心地が特徴です。繊維が細くなるにつれて、この編み方で編む必要があります。そのため、最高級とされるパナマハットは網代編みで作られています。

石目編み・Brisa(ブリーサ)

パナマハットの編み方、石目編み・Brisa(ブリーサ)

トキヤ草を1本ずつ交差させて編む編み方を石目編みといいます。これはBrisa(ブリーサ)とも呼ばれ、風通しが良く軽快なかぶり心地が特徴です。

かぎ針編み・Medio Punto(メディオプント)

かぎ針編み・Medio Punto(メディオプント)

太めの素材をかぎ針で編み上げる手法があります。これはMedio Punto(メディオプント)とも呼ばれ、ざっくりとした編み目でカジュアルな印象を与えます。ずっしりとした重量感があります。

透かし編み、飾り編み

透かし編み、飾り編み

穴あき模様を施した透かし編み、飾り編みは、風が通り通気性が高く、かぶり心地がいいのが特徴です。見た目にも涼し気な印象を与えてくれます。

縒り合わせ編み

縒り合わせ編み

素材を縒りながら石目編みを施す手法があります。これはTorcido(トルスィド)とも呼ばれ、石目編みよりもさらにざっくりと編まれ、涼し気な印象を与えます。素材を縒っているため、はりのある手触りで重量感があります。

柄編み

柄編み

先染めした素材を編み込んで柄にする方法です。2色以上の素材を編み込んむと、チェック柄やドット柄、などの模様になります。グラデーションに先染めした素材を編み込むと、グラデーションがかかったデザインとなります。

柄編みのパナマハットは個性的な見た目が印象的です。また、染め方や職人の編み方により個体差が大きいのも特徴です。他にはないオンリーワンのパナマハットを楽しみことができます。

選び方のポイント

パナマハットの選び方についてのアドバイス

ブリム(つば)の広さやクラウン(頭頂部)の形状など、帽子の形状に注目。自分の顔の形や好みに合わせて選びましょう。

また、自分の頭にフィットしているかどうかもとても重要です。サイズを確認し、適切なサイズを選びましょう。

パナマハットには様々なデザインや柄があります。自分のスタイルや好みに合ったものを選んで、楽しみましょう。

ブリム(つば)の広さやクラウン(頭頂部)の形状の選び方

パナマハットにはさまざまな形状があります。帽子をよくかぶる人なら、自分に似合う形をなんとなく選べるようになります。しかし、あまり経験がない人は、自分にぴったりの帽子を選ぶのが難しいかもしれません。

パナマハットを選ぶ際の一つの指標は、自分の顔の形に対称な形を選ぶことです。たとえば、丸顔の人は丸いシルエットの帽子、四角い顔の人は角ばったシルエットの帽子、細い顔の人はシャープなシルエットの帽子を選ぶと良いでしょう。また、帽子の高さも考慮します。面長の人は高いハット、小顔の人は帽子の高さが低いものを選ぶと調和が取れるでしょう。

サイズの選び方

パナマハットのサイズは、ブランドによって異なりますが、一般的にSサイズ(55cm)、Mサイズ(57cm)、Lサイズ(59cm)、XLサイズ(61cm)の4サイズ展開が一般的です。自分の帽子のサイズを測る方法は、メジャーまたは紐を使用して、眉毛上1cmから水平に頭の後ろを通り、一周させた長さに、少し余裕を持たせるために指1本分または0.5〜1cm程度を加えます。これがあなたの頭囲サイズになります。

パナマハットを選ぶ際は、少し大きめを選ぶことをおすすめします。パナマハットは経年変化により編み目が縮む傾向があり、サイズが小さくなる可能性があるためです。大きめを選び、必要に応じてサイズ調整テープを挿入したり、汗取りライナーテープを貼るなどして調整することをお勧めします。

パナマハットのかっこいいかぶり方3ステップ

ここでは、パナマハットを格好良くかぶるためのステップを紹介します。正しい方法でかぶることで、パナマハットの魅力を最大限に引き出すことができます。また、正しい扱い方を知ることで、気品ある振る舞いができ、洗練された印象を与えることができます。ぜひ参考にしてみてください。

Step1 ブリムを両手に持つ

まず、パナマハットをかぶる際は、つばの前と後ろの部分を両手で持ちます。一般的に、テレビや映画などで見られるようなクラウンのセンターピンチを持ってかぶる動作はNGです。この動作は帽子の形を崩す原因になります。特にパナマハットは、クラウンを手でつまむと、トキヤ草の繊維が折れて割れることもあるので、注意が必要です。

ブリムを両手に持つ

Step2 前を額に当てて後頭部を収める

次に、パナマハットをかぶる際は、まず前の部分を額に当て、後頭部を収めるようにしてかぶります。その際、前髪を整えながらかぶってみてください。前から後ろに被ると所作も美しく、髪型も崩すことなく被ることができます。

ポイントは、センタークリースの中心と顔の中心を合わせることです。このラインがずれていると、かっこよく見えません。

前を額に当てて後頭部を収める

Step3 しっくりくる角度を見つける

最後に、パナマハットをかぶる際には、しっくりとくる角度を見つけましょう。基本のポジションは、眉毛から指1本くらい上の位置で、水平にかぶる角度です。この角度で被ると、洗練された紳士という印象を演出できます。

この基本のポジションから、鏡を見ながら自分にしっくりくる角度を見つけてみてください。前下がりにかぶったり、左右どちらかに傾けたり、前を上げて(あみだかぶり)みたり…。パナマハットをかぶり慣れてくると、自分にピッタリなポジションが分かるようになってきます。

しっくりくる角度を見つける

お手入れと保管方法

パナマハットのお手入れ方法

パナマハットは水洗いはできません。一部のごく専門的なクリーニング店ではクリーニングをしてもらえる可能性もありますが、一般的にはクリーニングもできません。なので、日常のこまめなお手入れが重要です。

パナマハットの日常のお手入れ方法

  • 着用後は、固く絞った湿った布で汗や汚れた部分を軽く叩くようにして、丁寧に拭き取ってください。
  • その後、乾いた布で水気を充分に取り除いてください。
  • ハットの全体の形を整えます。
  • 最後に、風通しの良い場所に陰干ししてください。タオルを干す台や大きなザルにパナマハットを置くと便利です。洗濯ばさみで干したりすると、帽体の痛みの原因となります。

パナマハットの保管方法と注意点

厚紙の筒に逆さまに

パナマハットを保管する際は、お手入れ後に型崩れ防止のため、専用の箱に収納してください。夏の間は、厚紙で筒を作り、そこにパナマハットを逆さまにして置くことをおすすめします。この方法でブリムもクラウンも型崩れを防げ、風通しも良くなります。

シーズンオフには、専用箱に入れ低温で風通しが良く湿気の少ない場所に保管してください。

おしゃれなコーディネート例

パナマハットは、その洗練されたデザインと高い汎用性から、様々なスタイルにマッチし、どのコーディネートにも上品さとカッコよさをプラスしてくれます。スーツスタイルからシティカジュアル、日常カジュアル、リゾート、アウトドア、そして和装スタイルまで、幅広いファッションシーンで活躍するアイテムです。ここでは、パナマハットを使ったおしゃれなコーディネートをそれぞれのスタイルに合わせてご紹介します。

スーツスタイル

パナマハットをスーツスタイルに取り入れると、上品で洗練された印象を与えることができます。ネイビーやグレーのスーツに合わせて、ビジネスシーンでも活躍するコーディネートを楽しんでください。

パナマハットコーデ・スーツスタイル

シティカジュアル

デニムやチノパンにジャケットを合わせた大人のきちんとしたシティカジュアルスタイルにもパナマハットは相性が良いです。大人の洗練されたカジュアルスタイルを楽しんでください。

パナマハットコーデ・シティカジュアル

日常カジュアルスタイル

ポロシャツやTシャツ、ジーンズ、ハーフパンツなど、普段着のカジュアルスタイルにもパナマハットをかぶれば、コーディネートのアクセントとなりおしゃれ度がぐんとアップします。

パナマハットコーデ・日常カジュアル

リゾートスタイル

麻などの軽やかな素材のシャツやボトムスと合わせると良いでしょう。サングラスやサンダルと合わせて、リゾート気分を満喫しましょう。

アウトドアスタイル

アウトドアスタイルでは、カーゴパンツやワークシャツと合わせるとマッチします。ざっくりとした編み方のパナマハットがおすすめです。アウトドア感を演出しながらも、パナマハットでおしゃれさをプラスしましょう。

和装スタイル

浴衣や甚平、作務衣など和装スタイルにもパナマハットは似合います。和装とのバランスを考えながら、コーディネートを楽しんでください。

パナマハットの有名ブランド

オメロオルテガ(Homero Ortega)

オメロ・オルテガ(Homero Ortega)は、1899年にパナマハットの母国である南米エクアドルで創業された帽子ブランドです。創業以来、世界中に高品質なパナマハットを提供し続け、現在では世界に名を馳せる高級パナマハットブランドの代名詞として、その地位を確立しています。

ハリウッドスターの写真

エクアドルには、オメロオルテガの帽子の博物館「THE MAGIC OF THE HAT(帽子の魔法)」があります。ここでは、オメロオルテガのパナマハットを被った数々の著名人、ハリウッドスターたちの写真を見ることができます。 オメロオルテガのパナマハットは、多くのセレブたちにも愛されいるのです。

オルテガのグレード

オメロ・オルテガのパナマハットは、編み目の細かさによってグレードが付けられています。最も編み目が細かいものが「スーパープレミアム」とされています。また、「スタンダード」に位置付けられるグレードでも、編み目が美しく高級感があると評判です。

オメロオルテガの人気のパナマハット
PRIMERA(プリメーラ)

PRIMERA(プリメーラ)

ホワイト、ナチュラル、ブラック、ネイビーの4色展開のパナマハット。Homero Ortega(オメロ・オルテガ)のパナマハットを気軽に楽しめるエントリーモデル。パナマハットのグレードは、「スタンダード」と位置付けられています。ざっくりとした編み方はカジュアルながらも上品さを演出します。カジュアルな編み方とキリッとしたクラウンの形の絶妙なバランスが、『PRIMERA(プリメーラ)』の魅力を最大限に引き出しています。

CAVALIERE NUEVO(カバリエレ ヌエボ)

CAVALIERE NUEVO(カバリエレ ヌエボ)ホワイト

「プレミアム」グレードのCAVALIERE NUEVO(カバリエレ ヌエボ)は、きめ細やかな美しい編み目が特徴です。真っ白に漂白された帽体には、上品な段巻リボンが施されています。段巻リボンは折り込み部分の仕上げが高度で、高度な職人技が求められる装飾です。トップはクラシックな形状で、くぼみの中に”戻り”と呼ばれるふくらみがあります。パナマハット通の方も満足できるハイグレードな逸品です。

エロイベルナール(ELOY BERNAL)

エロイベルナール(ELOY BERNAL)は1976年創業。パナマハットの発祥地である本場エクアドルを拠点とするブランドです。米国、カナダ、メキシコ、ブラジル、イングランド、オーストラリアなど、世界各国との取引を行う国際的な企業です。

エロイベルナールのパナマハットの特徴は、カラーリングの豊富さ。カラーパナマやカラーリボンのパナマハットを豊富にラインナップしています。また、シンプルなパナマハットにエクアドル特有のペイントを施した、ペイントパナマハットも人気です。

エロイベルナールの人気のパナマハット
PAPRIKA(パプリカ)

PAPRIKA(パプリカ)

ブリムの長さ約5cmのコンパクトなカラフルパナマ。お手頃な価格なのでパナマハット初心者の方や、色違いで手に入れてその日の気分で被り分けたい方におすすめ。カラーパナマハットでつばの長さがパプリカより長い、PALETA NEU(パレッタ ノイ)も人気。

ANEMONE(アネモネ)

ANEMONE(アネモネ)

白いパナマハットに大胆なペイントが施された「アネモネ」は、赤道直下の国、エクアドルらしい独特な絵柄が特徴です。職人が1点1点手作業でペイントを施しているため、同じものは2つとして存在しません。

ビガリ(BIGALLI)

ビガリ(BIGALLI)は、1928年にエクアドルのグアヤキルで創業された帽子ブランドです。製造過程においては、徹底的にエクアドルにこだわり、昔ながらの手作業で仕上げられています。フェルトハットもパナマハットも製造しています。世界各国の著名ブランドにもパナマハットやフェルトハットの帽体(帽子の原型)を提供しています。

ビガリのパナマハットは、デザインのバリエーションが豊富なのが特徴です。他のブランドにはないハンチング型のパナマ帽やポークパイ、ウエスタン調のものまで、魅力的なデザインのパナマハットを製造しています。

ビガリの人気のパナマハット
BOSTON(ボストン)

BOSTON(ボストン)

ボストンは、ティアドロップ型のクラウンと短めのブリム(約4cm)が特徴のトリルビー・スタイルのパナマハットです。ホワイト、ナチュラル、ブラック、プティの4色展開があり、カジュアルなコーディネートに気負わずに合わせられるパナマハットとしておすすめです。

TRIBU PANAMA(トリブ パナマ)

TRIBU PANAMA(トリブ パナマ)

珍しいウエスタン調のパナマハットです。広めのサイドアップしたブリムと刺繍を施したバンドが、ウエスタンスタイルの雰囲気を演出しています。革製のあご紐は、アウトドアでハットが風で飛ばされるのを防ぐだけでなく、ウエスタンスタイルのアクセントとしても優れています。カジュアルな装いにアクセントを加えるのに最適な一品です。ウエスタンスタイルがお好みの方に特におすすめです。ブラックとナチュラルの2色展開です。

ボルサリーノ(Borsalino)

ボルサリーノ(Borsalino)は、1857年にイタリアのアレッサンドリアでジュゼッペ・ボルサリーノによって創業された帽子ブランドです。ボルサリーノの帽子は、1970年にアラン・ドロンとジャン・ポール・ベルモンドが出演した映画『ボルサリーノ』により、世界中で人気に火がつきました。

日本では、「ボルサリーノ帽」という言葉が中折れ帽全般を指す愛称として広く使われるようになりました。ボルサリーノのパナマハットも人気があり、帽子好きのあこがれとなっています。フェルトハットやパナマハットには、リボンのわたり(結び目)にBorsalinoの金色のロゴが刺繍されているのが特徴です。

ボルサリーノのパナマハットには、基本的にクオリティに応じてモデル名がついています。クオリティの高い方から順に、
「Montecristi Extra Fine(モンテクリスティ・エクストラファイン)」
「Montecristi fine(モンテクリスティ ファイン)」
「Panama Extra Fine(パナマ エクストラファイン)」
「Panama Fine(パナマファイン) 」
「Panama Quito(パナマキート) 」
とされています。

ボルサリーノの人気のパナマハット
Panama Fine(パナマファイン) 140338 ブルーリボン

Panama Fine(パナマファイン) 140338 ブルーリボン

上質なパナマハットの帽体にブルーリボンのディテールが上品なアクセントを加え、ボルサリーノならではのエレガントさを演出しています。このブルーリボンのパナマハットは、夏の装いに華やかさとスタイルを添えることでしょう。

Montecristi fine(モンテクリスティ ファイン) 140281 ブラックリボン

Montecristi fine(モンテクリスティ ファイン) 140281 ブラックリボン

Montecristi Fine(モンテクリスティ ファイン)は、エクアドルのモンテクリスティの街でごく限られた熟練職人によって数ヶ月かけて編み上げられる特別なパナマハットです。そのきめ細かい編み目は見事で、ため息ものです。モンテクリスティと名がつくグレードのボルサリーノのパナマハットは、極細い繊維を使用しているため、真っ白にはブリーチできず、ややオフホワイトの色合いです。帽子愛好家なら一度はかぶってみたい逸品です。

ステットソン(STETSON)

ステットソン(STETSON)は、1865年にジョン・B・ステットソンによって設立されました。このブランドは、西部開拓時代の精神から生まれ、現在では帽子愛好家だけでなく、広く知られたアメリカのアイコンとなっています。

フェルトハットには、STRATOLINER(ストラトライナー)やWHIPPET(ウィペット)、OPEN ROAD(オープンロード)など、名だたるデザインがあり世界中のステットソンファンから愛されています。また、パナマハットも、どこかステットソンらしいラギットな風合いが特徴です。

SOUTHERN EDGE-UP PANAMA(サザン エッジアップ パナマ)

SOUTHERN EDGE-UP PANAMA(サザン エッジアップ パナマ)SE657 ナチュラル

8cmのエッジアップしたワイドブリムと馬毛の装飾が特徴的なパナマハット。ステットソンらしいオールドアメリカンな雰囲気を醸し出すデザインです。帽体には透かし編みが施されており、爽やかな風を感じさせます。また、すっとした高いクラウンがワイルドな印象を強調しています。

まとめ: パナマハットの魅力

これまでパナマハットについて解説してきましたが、その魅力に触れることでパナマハットについての理解が深まりましたでしょうか?

夏の帽子は、パナマハット以外にもさまざまな種類があります。中には折りたためたり洗濯ができたりと、パナマハットと比較して扱いやすい帽子もたくさんあります。しかしながら、パナマハットは夏の帽子の代表として愛され続けています。赤道直下の国で生まれたパナマハットは、日差しを遮るという点では他に勝るものがなく、また扱いにくさを差し引いても、そのファッションアイテムとしての価値は、他の帽子を上回るものがあるでしょう。

今年の夏もパナマハットでファッションを存分に楽しんでください。