夏コーデを涼しげに! ラフィア素材の帽子 ラフィアハットとは?

2025/08/07

  • 帽子コラム


メンズ(男性用)の夏の帽子といえば、どんなものを思い浮かべますか?

麦わら帽子、ストローハット、パナマハット……でも、ラフィアを素材に用いたラフィアハットも忘れてはいけません。

そこで今回は、ラフィアハットに用いられるラフィア素材について、その特徴と魅力をまとめてみました。

ラフィアとは、どんな植物? その繊維の特徴は?

ラフィアとは、ラフィアヤシの葉から採取される天然繊維です。

ラフィアヤシは、マダガスカルやアフリカ西部の熱帯湿地に広く自生する、最大で20メートル以上にも成長する大型のヤシ科の植物です。

非常に大きく成長する長い葉が特徴で、この葉の繊維がいわゆる「ラフィア」素材として利用されます。

収穫された葉は天日干しで乾燥され、裂いて細長い繊維に加工されます。こうして生まれるラフィアは、しなやかで丈夫で、通気性や吸湿性にも優れている、といった特長を持ちます。

ラフィアは、折れやすい麦わら等と異なり、適度な油分を含むため細工しやすく、天然ならではの風合いと柔らかな質感も魅力です。帽子、カゴバッグ、敷物(マット)、ロープといった実用品の材料として使われています。

自然由来の美しさと機能性をバランスよく兼ね備えたラフィアは、「使うほどに愛着が湧く」素材といえるでしょう。

世界で流通するラフィア素材の大半がマダガスカル産!?

マダガスカル共和国は、アフリカ大陸の東側、インド洋に浮かぶ島国です。

その領土の大半を占めるマダガスカル島は、グリーンランド島(デンマーク)、ニューギニア島(パプアニューギニア/インドネシア)、ボルネオ島(インドネシア/マレーシア/ブルネイ)に次いで、世界第4位の面積を誇ります。

古くから地理的に孤立していたため、植物や動物の約90%が固有種という豊かな生物多様性があります。特に、キツネザルの仲間、バオバブの木などが有名です。

またマダガスカル島は、上で紹介したラフィアヤシの自生地としても知られています。現地では伝統的に編み物や工芸品の素材としてラフィアが活用されてきました。

ラフィアヤシは、湿地帯や川沿いに自生するため、湿潤で水資源豊富なマダガスカル島の環境が栽培に適しており、国際ラフィア原料の約80%がマダガスカル産といわれています。

農林水産業、鉱山業がマダガスカル共和国の主要産業である一方、ラフィア製品も地元の人々にとって大切な収入源になっています。

ラフィア素材を使ったアイテムにはどんなものがある?

ラフィア素材は、その柔らかさと通気性、そしてナチュラルな色と風合いにより、ファッションからインテリア雑貨まで幅広いジャンル(種類)で活用されています。

ラフィアバッグは一つひとつ手作業で編まれていることが多く、温もりある仕上がりと、使うほどに増す風合いが楽しめます。リゾート感がありながら、耐久性も高く、日常使いにも向いています。

インテリア用途としては、ランチョンマット、バスケット(小物入れ)、ランプシェード(照明シェード)などにラフィアが使われます。これらは室内空間に、温もりと自然素材ならではの柔らかさを添えてくれます。

さらに実用的には、農業・園芸・ガーデニングの現場において、ラフィアの紐(ひも)・ロープが植物を結束する目的で用いられています。

またラフィアの紐(ひも)・ロープは、ラッピング・ギフト装飾・手芸の分野でも活用されています。

そしてファッションアイテムとして特に人気が高いのは、何といっても春夏向けの帽子。ラフィアハットは、比較的軽量でムレにくく、夏場のおしゃれ・紫外線対策にもおすすめです。

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