フェドラ? トリルビー? 中折れ帽? ボルサリーノ? もう一度おさらいしておきたい、ハット系の帽子の特徴と名称の違い
2026/02/24
- 帽子コラム
男性用(メンズ用)のハット系の帽子を表す言葉に、「フェドラ」「トリルビー」「中折れ帽」「ボルサリーノ」などがありますが、これらにはどんな違いがあるのでしょうか。
そこで今回は、春夏秋冬のおしゃれコーディネートに欠かせない、男性用(メンズ用)のハット系帽子の特徴と種類の違いについて、もう一度おさらいしてみたいと思います。
さっそく結論から。それぞれの「差」についてポイントを押さえると
まず最初に、「中折れ帽(中折れハット)」「フェドラ」「トリルビー」の違いについて簡単に整理します。
中折れ帽(中折れハット)は、クラウン(頭頂部)にくぼみ・へこみがある帽子全般を指します。対照的な帽子は、トップハット(シルクハット)、ボーラーハット(ダービーハット/山高帽)、ボーターハット(カンカン帽)などです。
そして、広いくくりの「中折れ帽(中折れハット)」の中に、「フェドラハット」と「トリルビーハット」が含まれます。
一般的な区分としては、ブリム(つば)が中くらいから長めのものが「フェドラ」、ブリム(つば)が短めのものが「トリルビー」、ということになります。
また日本においては、これら中折れ帽(中折れハット)全般を、あくまでも『通称』としてですが、「ボルサリーノ(ハット)」と呼ぶ場合があります。
以下、キーワード別にポイントをまとめていきます。
中折れ帽とは? → 頭頂部が「くぼんだ」「へこんだ」ハットのこと
「中折れ帽(中折れハット)」は、クラウン(頭頂部)の中央に縦方向のくぼみを持つ帽子の総称です。
このくぼみは、帽子に立体感と陰影を与え、顔立ちを引き締めて見せる効果があります。
重要な点は、中折れ帽(中折れハット)という言葉は、こうしたクラウン(頭頂部)の形状に由来する「大きなカテゴリー名である」ということです。
そして「フェドラ」や「トリルビー」といった名称は、この中折れ帽(中折れハット)という大きなカテゴリーの中に含まれる、それぞれの特徴に応じたスタイル名になります。
フェドラとは? → ブリム(つば)の長さが「普通」以上のハット
フェドラ(フェドラハット/フェドラ帽)は、19世紀の舞台作品のタイトル「フェドーラ(フェドゥーラ)」に由来するものです。
その劇の初演で主役を担った女優が、劇中で柔らかいフェルト素材の帽子をかぶっていたことでそうした帽子が注目され、作品のタイトルから「フェドーラ(フェドゥーラ)」と呼ばれるようになりました。
現代において「フェドラ」と呼ばれる帽子は、下の項目で紹介するトリルビーとの比較で捉えると把握しやすいでしょう。
トリルビーはブリム(つば)が短めの帽子なのに対して、フェドラはブリム(つば)が中くらいから長めの帽子(当店・時谷堂百貨では、おおむね約5.5cm以上)になります。
トリルビーとは? → ブリム(つば)の長さが「短め」のハット
トリルビー(トリルビーハット/トリルビー帽)は、19世紀に出版され、のちに劇化された小説「トリルビー」に由来する名称になります。
この小説を劇にした際、ロンドンの舞台で登場人物がかぶっていた、てっぺんがへこんだ柔らかなフェルト帽が注目を集め、人気に火がついたことから、「トリルビー」と呼ばれるようになりました。
現代において「トリルビー」と呼ばれる帽子は、上の項目で紹介したフェドラとの比較で捉えると把握しやすいでしょう。
フェドラはブリム(つば)が中くらいから長めの帽子なのに対して、トリルビーはブリム(つば)が短めの帽子(当店・時谷堂百貨では、おおむね約5cm以下)になります。
中折れ帽(中折れハット)のことを「ボルサリーノ」と呼ぶ!?
ボルサリーノ(Borsalino)は、1857年創業のイタリアの老舗帽子ブランドです。高品質なフェルトハットを中心に名声を築き、特にフェドラ型の中折れ帽(中折れハット)で世界的な評価を得ました。
その影響力の大きさから、日本では「中折れ帽(中折れハット)」全般が『通称』として「ボルサリーノ(ハット)」と呼ばれることがあり、ブランド名が一般名称のように使われるケースが生まれました。
こうした用法は、ウォークマン、ホッチキス、バンドエイド、セロテープ、ウォシュレットなどと同様、卓越した代表例がアイテムの本来の名前を代替してしまった文化的現象といえるでしょう。
しかし、ボルサリーノ(Borsalino)はあくまでメーカー名であり、厳密には帽子の形状を指す名称ではありません。いわゆる「中折れ帽」の意味では使用しないことをおすすめします。
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