冬の王道!ダッフルコートの選び方とおしゃれな着こなし術

ライター:中之丸真吾 監修:松はじめ

ダッフルコートと聞くと、学生が着ていたり、ファッションよりも暖かさ重視のイメージがある人も多いと思います。
実際私もそうでした。
しかし、今ダッフルコートはお洒落なコートとして人気が高まってきていることをご存知でしょうか?

少しかわいらしいイメージもあるダッフルコートを大人が着こなすにはどんなポイントを押さえておけばいいのでしょう?

ダッフルコートのルーツを辿る

男性が着るコートって、実はほとんどがミリタリー由来であることをご存知でしょうか?
トレンチコートは有名かもしれませんが、ダッフルも同様に、第二次世界大戦以降アメリカの学生の間で流行しました。
日本はアメリカから強い影響を受けていますので、ダッフルコート=学生のイメージが強いのはそのため。
でもその前はというと、北欧漁師の防寒具をルーツに、イギリス軍の軍服コートとして着用されていたのです。
渋い軍人が羽織っていたと聞くと、ダッフルコートのイメージが変わってきませんか?

1940年代後半、アメリカで人気となったダッフルコートは世界へ進出。
丈夫で分厚く、洒落ていて使い勝手の良いコートは、まず寒い地域で売れました。
例えばイギリスの首都 ロンドンなどは北海道よりも北に位置していて、緯度としては樺太のあたりになりますから、日本よりも圧倒的に寒い。
さらに暖房が発達していない時代ともなれば、服で体を暖めるのは当然のことです。
寒い地域で固いツイード素材に適した英国羊毛が多いのが気候と結びついているように、ダッフルコートも同様、気候と服は密接に結びついています。
その後少し遅れて、日本でも人気に火がついたというわけです。

ダッフルコートを今取り入れたい理由

昨今のミリタリーブーム、フレンチブームなどが相まって注目度が高まっているダッフルコート。
かつては野暮ったいシルエットの物が多かった印象ですが、最近は「オールド イングランド」「INVERTERE」などを中心に、手の込んだ作りと豊富なカラー展開を持つお洒落アイテムとしてセレクトショップに並んでいます。
都会的な雰囲気でシンプルながらも、大人のコーディネートに洗練度と遊び心を加えてくれるので、大人が着るコートとしておすすめなのです。

体型に合わせたダッフルコートのシルエットのポイント

そんな再流行を見せているダッフルコートはサイズ感が超重要です。
次の2つのポイントをしっかり押さえて選ぶようにしましょう。

  • 程良くゆったりシルエット
  • 着丈はヒザ『±5cm』を目安に!

やはり今選ぶべきコートのサイズ感は『ゆったりシルエット』で間違いありません。
元々絞りのないボックスシルエットが特徴的なコートですが、最近はがっちりと丈夫な生地が使われていることも多いので、多少オーバーサイズでも思っている以上にすっきり見えたりします。(生地が柔らかいとその逆です)

引用元:WEAR MasaakiOoueさんのコーディネート

さらに、ダッフルコートを子供っぽく見せないためには、ヒザくらいまである長さのロング丈であることも重要です。
クラシックファッション、ジャケパンやスーツスタイルに合わせる場合も『ゆったりシルエット』と『ヒザ±5cm』を守っていれば、コーディネートが綺麗にまとまります。

ビジネスカジュアルからカジュアルまで、ダッフルコートのスタイリング

引用元:WEAR BEAMS Fさんのコーディネート

ダッフルコートといえばこのキャメルカラー。
かっちりした印象になるジャケパンスタイルも、キャメルカラーのダッフルを羽織れば優しい雰囲気になります。
ジャケットを羽織っても窮屈に感じないサイズ感が理想的で、前は留めないであけておくと程良くリラックス感がありますね。

引用元:WEAR Yuto Gotoさんのコーディネート

近年ダッフルコートで人気なのが、定番のネイビーやキャメルではなく、オレンジやパープル、グリーンなどの色鮮やかな物。
ニットやダウンなど、暗くなりがちな冬の装いが一気に明るくなり、一味も二味も違った存在感があります。
その他をシンプルなアイテムでまとめることで、派手になりすぎないコーディネートになりますよ。

寒い季節でもおしゃれに差をつけるダッフルコート✖︎小物の活用法

引用元:moatオンライン/INVERTERE インバーティア JoshuaEllis ダッフルコート CAMEL

ダッフルコートの着こなしをワンランクアップさせるには、小物を取り入れることをおすすめします。
冬に欠かせないアイテムがたくさんありますが、それぞれ素材にこだわって選ぶことで、大人顔なダッフルコーディネートを楽しむことができますよ。

  • 本革のグローブ
  • カシミアのマフラー
  • カシミアやフェルトのハット

意外とグローブに気を使っている男性は少ないので、本革のグローブを選べばそれだけで周囲と差を付けることができます。
本革のグローブは徐々に馴染んでいく為、最初はぴったりめのサイズ感を選ぶとGoodです。

マフラーも、カシミアやシルク混の滑らかな質感の物を選びましょう。
柄が入っていると子供っぽく見えてしまう可能性もありますので、汎用性も高く、ダッフルコートだけではなくどんなコートとも合わせられる無地の物が最適です。

ボルサリーノ/Alessandria rasato(アレッサンドリア ラザート)

最後は、カシミアやフェルトハットで顔周りを引き締めましょう。
ダッフルコートはフードが付いているので「ハットは必要?」と思うかもしれませんが、色のバランスさえしっかり合わせてあげれば、ダッフルのチャーミングさと、ハットの紳士的な要素がマッチして一気にファッション上級者となれます。

Panizza/PISA VALDARNO(ピサ ヴァルダルノ)

帽子は通年使えるような物が多いので、ここにしっかり季節感を持たせることで差別化になります。
ファッションは季節感が大切ですから、小物であっても素材などをしっかりみて意識していきたいところです。

・まとめ

人気のダッフルコートについて、歴史や現在流行している理由、着こなしのポイントについて解説しました。
この時期ダッフルコートを買うなら、ネイビーやブラックなどの暗い色味よりも明るいビビットな色が今季らしくておすすめです。

マフラーやハットなどの冬らしい小物と合わせて、都会的に是非着こなしてみてください。

この記事で紹介した商品



Writer執筆者紹介


中之丸真吾

中之丸真吾

表参道オーダーサロン ボットーネ店長兼チーフコンシェルジュ。

2000人以上のクライアントを持ち、抜群のヒアリング能力と繊細なフィッティングと提案力から、熱い支持を受けている。
メンズ書籍の撮影、スタイリングにも携わる、ドレスファッションのプロ。