由来と素材から考える 帽子のブレードハットの「ブレード」とは?

2025/07/14

  • 帽子コラム


夏場のメンズのおしゃれに欠かせない代表的な帽子といえば、パナマハット(パナマ帽)、ストローハット(麦わら帽子)などが思い浮かびますが、あなたは「ブレードハット」と聞いてどんな帽子をイメージしますか?

そこで今回は、ブレードハットについて、由来や素材の面から考えてみたいと思います。

実は英語のスペルが違う、ブレードハットの「ブレード」とは?

「ブレード」と聞くと「刃」(blade)を思い浮かべる方が多いかもしれません。冬のオリンピック競技などでおなじみのアイススケート靴の「刃」は、こちらのブレード(blade)です。

ブレードのスペルは

英語のスペルにご注目ください。帽子のブレードハットの「ブレード」は「braid」と表記し、「組みひも」を意味します。日本語(カタカナ)だと同じ「ブレード」ですが、明らかに違う言葉だということがお分かりいただけるでしょう。

ブレードハットとは、素材を細長いリボン状に加工したもの(=ブレード braid)を、螺旋(らせん)状にぐるぐると縫い合わせて形を作る帽子のことを指します。

通常のストローハット(麦わら帽子)が、一本一本の素材を手で編み上げていくのに対して、ブレードハットはリボン状に加工した素材を「縫って成形する」のが最大の特徴になります。

素材は、天然繊維から、紙(ペーパー)、化学繊維まで多種多様

ブレードハットには、様々な素材が使用されます。

天然素材の種類としては、ストロー(麦わら)、ラフィアなどが代表的です。これらは、天然素材ならではのナチュラルな風合いと軽さが魅力。さらには通気性にも優れ、夏の強い陽射しの下でも快適にかぶることができます。

近年では、紙(再生紙)を使ったペーパーブレードハットも人気です。紙といっても意外に丈夫で、軽量でもあるため、持ち歩きに適しているといえるでしょう。また紙(ペーパー)ならではの染色性の高さも魅力で、豊富なカラー展開を楽しめる傾向があります。

ポリエステルやナイロンなどの化学繊維を使ったものは、耐久性が高く、シワになりにくいという特長があります。普段使いに気兼ねなくかぶれるのが魅力です。

中でも撥水性を備えたアイテムであれば、小雨程度なら急な雨にも対応でき、アウトドアや旅行にも好適でしょう。

ブレードハットの最大の魅力は、心にも風を通してくれること!?

ブレードハットという帽子の魅力は、それぞれの素材がもたらす機能面だけではありません。

リボン状のブレード素材を螺旋(らせん)状に縫い上げて成形することで、ブレードハットの表面には独特のラインや立体感が生まれます。この表情豊かな見た目や雰囲気こそが、ブレードハットの最大の魅力といえるのではないでしょうか。

日本では、欧米でいう「ブレードハット」的なものを、使われている素材に関係なく、ざっくり広い意味で「麦わら帽子」と呼ぶ方も多いようです。

そこには、この種の帽子に対して人々が抱く、夏らしさ、開放感、懐かしさ、ノスタルジー、やすらぎ、ぬくもり、季節や自然と調和する心地よさなどが、表れているのかもしれません。

ブレードハットという帽子は、単なる日よけアイテムや夏コーデの装飾品以上の力を持っているといえるでしょう。それは、夏の暑さから身体を守るだけでなく、心にも風を通してくれる存在なのです。

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